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新相場分析システム概説


国際金融ノート
















チャートグラフの動きは、不規則なと見ることができます。放物線の組み合わせのようにも見えます。そこで、相場の変化を、単純な数値の羅列と見るのではなく、不規則な運動として捉えることにしました。この動きを、その時々に現れる速度及び加速度(変動率ないしはその微分値)を分析すれば、相場の運動を分析することができます。この発想で、運動の変化を捉えなおすことにしました。

今回ご紹介のシステムは、移動平均値を一定基準(標準値)からどのように変化しているかを計算し、変動率に加工して、その変化をある方程式(非公開)に加工してとらえる工夫をしたシステムです。さらに、同様の加工数値を使って考えられる取引手法の基本を統合して数値化したシステムです。数学の定理に従って計算加工した数値です。次の予測値を計算したものとなります。

右上のチャート(日経平均の5分足)は、オシレータ系に変更して表示したものです。ゼロを基準に表示してますので相対的な相場変動の姿が見やすくなっています。

さらに、このオシレータ系の数値を計算基準のプライスに加算したチャートが上記のチャートです。プライスベースに加工していますので見やすくなっています。青い線と赤い線の交錯具合で判断します。

日足ベースの相対的な時間の長い判定と異なり、5分足での表示が比較的、瞬時での相場の動きを捕捉していますが瞬時の動きを把握するには異なる時間軸の数値との比較そして統合が必要です。市場参加者の採用する時間軸が一様ではないからです。時間軸の統合により、細かな動きが数値化され捕捉が可能となります。慨して、5分足でのチャートは若干の時間差がありますが、うまく表現しています。今回のシステムは、基準となるチャートを抜けるかどうかで単純に表示しました。これで大まかに見ることができるようになっています。

 

要点:概説

当該システムで採用した移動平均については、基準値(一般的な評価値)に対する変動率に置き換え計算させています。一般的な変動率は、一つデータ前と今、そして後との比較を指しますが、ここでは、計算式にその手法も組み入れてあります。この手法を使うと、ゴールデンクロス、デッドクロス等の数値化(指数値化)が可能となります。基本的にクロスするときにはゼロとなるようにしています。これにより同一の時間軸での移動平均値は同質の性格の数値として計算することができます。

このことは、異なる時間軸のデータに対しても同一基準での各データを処理することが可能で、合算したり掛けたりの計算ができることを意味します。そこで、最短の時間軸の動きとなるように各時間軸を加工することで対応することにしました。これにより異なる時間軸の様々なデータを同一基準で加工することが可能となります。

市場参加者はそれぞれ好みに従って複数の移動平均線やオシレータを使っています。そこで、24時間までの基礎データを採用することにしました。これにより、相場全体の相対的な位置付けが数値化できます。導き出された数値を数学の定理にあわせ方程式を導き出しました。

相場で重要なのは最大値・最小値のありかを探ることです。その分析手法として、一般的な数学の定理を応用しました。但し、数学の場合、始めと終わりを特定すること、さらにそこで採用したデータが、連続した数値であるという大前提があることを忘れてはなりません。ある一定の仮定(条件・環境)の下で分析するのが自然科学です。そこに限界があります。これを避けるには、採用する時間帯を細かくする必要があります。最近、5分・30分と期間の短いデータを採用するのはそのためです。システム運用では、基本的に1分のデータを基軸としています。これに、さまざまなトレード手法を条件付けすることで構成されているのが一般です。(制御)

 

今回のシステムは、上記の基本構成で設計しています。異なる時間軸の統合で、相対的な相場の姿が数値化できました。位相の概念です。ほぼ正確に相場展開を把握できるようになりました。


最終的に売り買いの判断をするタイミングで

の適正な判断基準とは何か?



 

その時々の相場の動きを適正に表示したチャート(テクニカル分析)とその相場の動きの背景にある正確な政治・経済・企業情報(ファンダメンタル分析)ということになります。




 

<チャート分析の場合>

表示方法には、価格ベースとオシレータ(指数)ベースがあります。この2種類のチャートを重ね合わせる工夫をしたシステムを売っている会社もあります。ただし、それぞれのチャートには癖があるため、その特性を勉強しなければなりません。そこで、使い勝手の問題が生じてきます。いろいろ考えている間に相場のタイミングを失するのが現状です。

つまりは、如何に見やすく、単純にわかりやすいかです。実際的には細かな理屈は必要ない、単純明快なチャートグラフが求められているのではないでしょうか。

大半の投資家は、早く売り買いのサインが出るもので、見やすく、正確であ

ることを望んでいます。

その意味では、プライス(価格)ベースの表示が優れています。ロウソク足、移動平均線、パラボリック等の表示がありますが、早さの点でストキャスティック MACDと比べて見劣り(遅れる)がするのが現状です。双方の特性を組み合わせたチャートが望まれていたと思います。

 

<これまでに無い、プライスベースと

オシレータベースの統合に成功>



今回のシステムでは、この2種類の分析手法(プライスベースとオシレータベース)を完全に組み合わせることに成功しました。

 

 

 

 

如何に見やすく、単純にわかりやすいか


単純・明快・明瞭か?



<ティックデータとの整合性>



 

従来のシステムはリアルタイムのティックデータを分析することは避けてきたように思われます。情報ベンダーとしての公正さがネックとなっているのかもしれません。垂れ流しのティックデータごとにそのまま表示する仕組みであるためか、リアルタイムでの瞬間の分析から離れ、ストックされた時間軸のデータ分析結果の有効性に集中することになったように思います。また、期間の長い過去データの分析が主流となっています。ポジションの長期保有を前提とした分析です。最近のようにめまぐるしく変化する相場展開の場合その分析の意味がどのようなものか考えなくてはなりません。

市場参加者のとらえる時間軸の違いによってその相場の転換点(価格)が異なります。この数値ないし価格を明確にすることとこれを表現するのが、相場分析システムの役割です。それぞれの価値観の総和が相場を形成しています。

これまで、入手できるデータの分析において、既知となった公表された手法を如何に組み合わせるかに集中しており、条件設定の複雑さが見られます。タラレバの世界、不確定要素が多い事もあって、過去の分析中心のためか、チャートは単に確認作業の一手段として使われてきました。

本来、チャートで表示することは、今起きている現象を如何に正確にさらに忠実に表現するか、見て判るものでなければなりません。

一般的には、順張り・逆張りとか言って、相場の裏に隠れた真意を探ろうとしますが、純粋にまた単純にロケットの軌道を如何に再現するかに集中して数式化、数値化することが必要です。今起きている現象としての事実はティックデータの数値と過去データの集積だけです。異なる時間軸を観察しますと、その転換点に多少の差があるように思われます。従来のシステムに比べて、その差が大きくならないように設計しております。このティックデータを如何に加工するかが課題です。

 

しかし、海外ではチャートの示す意味をティックデータベースで分析し、システム化しています。これを使って実際の取引をコンピュータで取り扱っているのが実際です。相場の転換点での細かな動きは、人間であるトレーダーの判断と意思に任されています。トレーダーは、コンピュータが指示するサインと実際のマーケットの状況及び各種情報との整合性を確認するのが作業の一部となっています。転換点が分かれば相場の方向性を制御・誘導できます。トレーダーの腕の見せ所です。システムと人間トレーダーの共同作業です。為替・株式の先物・コモディティの相場は大半がシステム取引となっています。この事実をどのように考えるかです。


ティックデータからの分析を取り入れることで、より瞬間

の分析が可能となっています。





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